2012年03月06日
施設のおばあさん
近所にある老人施設ができて今年秋で早7年。
開所と同時に入所された、当店のお客様でもある
ひとりのおばあさんの訃報を聞いたのは先週の事でした。
今年の誕生日が来ていれば92歳、
認知症もなく、杖など使わなくても歩き回れ、
肌はツヤツヤ、髪もしっかりした毛がフサフサ、
とても上品なおばあさんでした。
7年前、初めてカットをさせていただいた時、
「このおばあちゃん、こんなに元気なのになんで施設にいるの?」
なんて思ったものですが、やはりお体のどこかが悪かったみたいです。
(詳しくは聞かない事にしています・・・)
そんなおばあさんの突然の訃報。
ほんとに突然で、施設のスタッフの方々も、
少なからずショックを受けていたご様子でした。
生前は、生まれ育った由比(現静岡市清水区)での
お若い頃(どうやらお嬢様だったらしい)のお話を
たくさん聞かせてくれました。
中でも印象的だったお話をひとつ。
「学校が終わるとね、お友達に声をかけるの。
『うちのお池を見にいらっしゃい』って。
それでね、お家のお庭にお友達を連れて出てね、
『ほら、これ(駿河湾)がうちのお池』って言うのよ(笑)
ふふふ(笑)」
由比の町はどのご家庭でも窓を開ければ、庭に出れば、
そこには雄大な駿河湾が見渡せたのでしょう。
お友達から笑いを取った(からかった?)そんな話を、
まるで昨日の出来事の様に話してくれました。
施設もさすがに7年の月日が経つと
開所当時から入所の方はかなり少なくなります。
お亡くなりになられたり、ご病気の進行等で退所を余儀なくされたり・・・。
ふぅ・・・。
出張カットに行ってこのおばあさんと話すという、
楽しみのひとつが無くなってしまいました。
おばあさんの人生のほんのちょっとの時間でも
共有できた事を僕は忘れません・・・大袈裟かもだけど。
お付き合いが長くなればなるほど別れがとてもツライものになりますね。
暖かくなったら、
おばあさん自慢のお池を見に由比の町を散策しに行こうかと思いました。
↓そんな自慢の由比のお池

当時は高速道路も無く、『我が家のお池』感が強かったでしょう。
とても有名な薩埵峠からの景色

“キリン”が飛んだ場所です^^
浜石岳からの絶景

開所と同時に入所された、当店のお客様でもある
ひとりのおばあさんの訃報を聞いたのは先週の事でした。
今年の誕生日が来ていれば92歳、
認知症もなく、杖など使わなくても歩き回れ、
肌はツヤツヤ、髪もしっかりした毛がフサフサ、
とても上品なおばあさんでした。
7年前、初めてカットをさせていただいた時、
「このおばあちゃん、こんなに元気なのになんで施設にいるの?」
なんて思ったものですが、やはりお体のどこかが悪かったみたいです。
(詳しくは聞かない事にしています・・・)
そんなおばあさんの突然の訃報。
ほんとに突然で、施設のスタッフの方々も、
少なからずショックを受けていたご様子でした。
生前は、生まれ育った由比(現静岡市清水区)での
お若い頃(どうやらお嬢様だったらしい)のお話を
たくさん聞かせてくれました。
中でも印象的だったお話をひとつ。
「学校が終わるとね、お友達に声をかけるの。
『うちのお池を見にいらっしゃい』って。
それでね、お家のお庭にお友達を連れて出てね、
『ほら、これ(駿河湾)がうちのお池』って言うのよ(笑)
ふふふ(笑)」
由比の町はどのご家庭でも窓を開ければ、庭に出れば、
そこには雄大な駿河湾が見渡せたのでしょう。
お友達から笑いを取った(からかった?)そんな話を、
まるで昨日の出来事の様に話してくれました。
施設もさすがに7年の月日が経つと
開所当時から入所の方はかなり少なくなります。
お亡くなりになられたり、ご病気の進行等で退所を余儀なくされたり・・・。
ふぅ・・・。
出張カットに行ってこのおばあさんと話すという、
楽しみのひとつが無くなってしまいました。
おばあさんの人生のほんのちょっとの時間でも
共有できた事を僕は忘れません・・・大袈裟かもだけど。
お付き合いが長くなればなるほど別れがとてもツライものになりますね。
暖かくなったら、
おばあさん自慢のお池を見に由比の町を散策しに行こうかと思いました。
↓そんな自慢の由比のお池

当時は高速道路も無く、『我が家のお池』感が強かったでしょう。
とても有名な薩埵峠からの景色

“キリン”が飛んだ場所です^^
浜石岳からの絶景

Posted by すがぬま理髪店 at 15:25│Comments(4)
│すがぬま理髪店
この記事へのコメント
由比のお池のお話、お婆様のお人柄がわかるほほえましいお話ですね。ご冥福をお祈りいたします。
Posted by 畳屋の姉さん
at 2012年03月07日 11:22

畳屋の姉さん
コメントありがとうございます。お名前は存じております。たまに拝見させていただいております。
そうですね、上品なおばあさんでした。新聞の訃報欄にも載りませんでしたし、ご自宅などもわからないのでお線香もあげられませんでした。それが心残りです。
コメントありがとうございます。お名前は存じております。たまに拝見させていただいております。
そうですね、上品なおばあさんでした。新聞の訃報欄にも載りませんでしたし、ご自宅などもわからないのでお線香もあげられませんでした。それが心残りです。
Posted by すがぬま理髪店
at 2012年03月07日 12:26

このようにおばあ様のことを思い、心の中で手を合わせれば、きっとすがぬまさんの思いはおばあ様に届くと思います。私も由比に出かけた折には、このお話を思いながら海を見てみることにします。
Posted by 畳屋の姉さん
at 2012年03月07日 16:41

ありがとうございます。お客様とお話をするといろいろなエピソードを聞けて、その地に行った時誰もが知っている歴史や文化以上に楽しめるのも客商売の醍醐味です。
Posted by すがぬま理髪店
at 2012年03月07日 16:53
