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2016年02月26日

修行時代 その058

昭和62年春、地元の高校を卒業した私は、

東京都杉並区のとある理容室に修行のため入店。

この時から6年間の東京生活が始まりました。

ここでは、その頃の日常の出来事を綴っていきます。






ある時、

電車で30分ほどの町に住んでいる

親戚のオニイサン(アパートで一人暮らし)主催の

お食事会に誘われました。

親戚のオニイサンは料理上手で食通。

食通と言っても高級料理を好んでいるわけではなく

庶民的な味を追求している感じでした。

※肉じゃがの、ジャガイモの仕上がり具合を熱く語ってたっけw

「何人か来るからアナタも来なさいよ。」

私は二つ返事でOKし、

お酒の通でもあるオニイサンのために、

酒屋でオススメの日本酒を買って持って行く事にしました。


当日。

私がオニイサンのアパートに到着した時には

2~3人(かすかな記憶)のお友達がすでに来ていて

テーブルには手料理が並んでいました。

軽く自己紹介をして

ビールで乾杯し、美味しい料理に舌鼓。

気持ち良く酔いもまわった頃、

オニイサンは私に言いました。

「ホラ、アナタが持ってきたお酒なんだから飲んじゃいなさいよ。」

見ると、オニイサンは私のお酒にほとんど手を付けていません。

ハッとしました。

そうか。

お酒が好きだからこそ、

好みのお酒以外は飲まないのか。

そうなのか・・・。

でも、ちょっと変わったヒトだよな、

客人が自分のために気を使って持参したモノに

まったくと言っていいほど手を付けないなんて

・・・とか思いましたが、

※前々から変わり者とは思っていたがw

それ以上に、

“ 相手の得意分野のモノを贈ってはダメだな。 ”

とも思いました。


満腹になってお食事会がお開きとなり、

持参したお酒はやはり飲み切れなかったので

私、責任を感じ持って帰る事にしました。


お呼ばれした時は何か手土産を持って行かなくちゃ、

など世の中の事、人との付き合い方が

他人に言われなくても

なんとなく少しずつ分かってきた頃でありましたが、

「なーんか、色々奥が深いなぁ・・・。」

なんてモヤモヤを、

飲みかけの日本酒を抱えた私は

帰路の電車の中で思ったのでした。


  

Posted by すがぬま理髪店 at 19:39Comments(0)修行時代