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2012年05月30日

修行時代 その050

昭和62年春、地元の高校を卒業した僕は、

東京都杉並区のとある理容室に修行のため入店。

この時から6年間の東京生活が始まりました。

ここでは、その頃の日常の出来事を綴っていきます。



あるお客様を担当した時の事です。


昨日のブログと同じくらいの時期でしょうか、

まだまだ半人前だった頃です。

それでもお客様のカットは少しずつ任(まか)されるようになっていました。

そしてそのお客様とは20代男性

いつもは3年先輩のイマザーさんが担当していました。

その頃はまだ指名制度が定着してなかった(店側もお客様側も)ので、

タイミング悪くイマザーさんができなくて、

仕方なく僕に担当が回ってきてしまいました。

(毎回イマザーさんが担当できたのは、

時間調整などをしてうまくそのお客様の順番に合わせていたから)

僕はその方のヘアスタイル(カットの仕方)はわかっていました。

(いわゆる当時のトレンディードラマの髪型でした^^)

いつもくらいでよろしいでしょうか

そう聞く僕にお客様は、

え?お前が切るの?”(←勝手に僕が思った^^)

みたいな驚いた顔をされました。

一応、全体の長さを再確認して切り始めました。

切り始めからお客様はなんだか落ち着きがありません。

鏡ごしに切った箇所を何度もチラリチラリと確認されてます。

左半分を切り終えた所でとうとう、

やっぱりいつもの人に代わってもらえませんか。

とおっしゃいました。

これにはかなりショックを受けました。

そう言われてしまったらそこから切りすすめる事は出来ないので、

手のあいたタイミングでイマザーさんに続きをお願いしました。

お客様の顔が安堵の表情に変わるのがわかりました。

僕も顔ではニコニコしていましたが、

25年経った今でも忘れられないショックな出来事でした。

しかし、イマザーさんがお店を卒業して実家に帰った後は、

そのお客様は僕を指名してくれるようになり、

僕を認めてくれた、とうれしく思いました。


お客様に気に入っていただくのは容易ではありません。

ご来店くださるお客様には感謝の気持ちを忘れてはいけませんね。  
タグ :理容修行


Posted by すがぬま理髪店 at 14:21Comments(6)修行時代