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2016年01月28日

施設のおばあちゃん

月2回の、

施設様への出張カットに行ってきました。


廊下の片隅でカットをしていると、

向こうのフロアがなんだかあわただしくなりました。

スタッフさんや看護師さんがあっちに行ったりこっちに来たり。

ほどなくして、ひとりのスタッフさんが私に声を掛けてきました。

「あの・・・カット・リストに載っていたAさんが今亡くなりまして・・・。」

えっ?まじっすか。

ちょっとして医師が死亡診断に到着。

お一人のご遺族の方もすぐに到着しました。

もうすぐカットの順番だったのに。

こんなタイミングって

こちらには10年仕事をさせていただいてるけれど初めて。

うん、それにしても・・・、

整ったヘアスタイルで逝かせてあげたかったな。

しんみりしていると、またスタッフさんに声を掛けられました。

「あの・・・ご遺族のご意向もあって・・・カットしてあげてくれませんか。」

えっ?あ、いいですよ、大丈夫です。

お部屋に行って、

スタッフさんのサポートのもとカットをしました。

亡くなっている方のカットは初めてです。

まだ、温かいや。

今にも目を開けそう。

寝ているだけみたい。

そういや、このおばあちゃん、

いっつも饅頭を欲しがってたっけ。

饅頭あるか?って毎回私に聞いてたっけ。

何度も何度もカットをしてあげたおばあちゃんだったから、

スタッフさんと、思い出話をするのもなんだか気恥ずかしくって

こみあげてくるのを我慢しながら、淡々とこなしましたです私。

私どもはこのおばあちゃんとのお付き合いが5年ほどでした。

その間の関わりでは充実した時間を過ごさせていただきましたが

それ以上に、最期の最期で忘れられない思い出ができました。

私にとって、大変貴重でとても大きな経験になった事。


今までありがとう、Aさん。

天国で腹いっぱい饅頭食ってくれ。


  

Posted by すがぬま理髪店 at 20:47Comments(6)すがぬま理髪店